【調査報告】①自立シニアの割合と内訳/100年人生 自立をかなえる住まいと暮らし

75歳以上で心身ともに自立して暮らす自立シニアは39.0%

 

本調査では、外出習慣や生活動作など身体的機能6項目と、意思決定などの人生へのマインド8項目の回答を点数化することで自立度を設定。心身ともに自立して暮らす「自立シニア」を抽出した(抽出プロセスの詳細はAppendix参照)。

その結果、調査対象の75 歳以上の1,000 人中、自立度「高」と判定された390 人を「自立シニア」、自立度「低」と判定された221 人を「低自立シニア」と定義した。「自立シニア」は全体の39.0% を占め、女性比率が高く、85 歳以上の「自立シニア」は26.6%存在することがわかった。

 

 

75歳以上の人々は、自宅に住み続けたいか?自立度に関わりなく、自宅に住み続けたい人は、約70%

「現在のまま自宅に住み続けたい」「改築して自宅に住み続けたい」と回答した人は、自立シニア、低自立シニアともに、約70%と高い数値になっている。

内閣府が実施した調査(※)でも、身体が虚弱化してきたら住まいをどうするかという質問に「現在の住居に、とくに改修などはせずそのまま住み続けたい」と回答した人は、75 歳以上で47.1%と約半数になっている。

年齢を重ねるほどに、住まい「house」はそれぞれの人にとっての大切な「home」としての価値が増し、離れがたいものになるのではないだろうか。

内閣府「令和5年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果」

自立度は、幸福度、健康度とも関連が高い

自立シニアは、外出機会も多く、周囲とのコミュニケーションも活発である。

75 歳以上でありながら有職者も2 割。中自立シニア層は、自立シニア層に比べて健康に不安を抱える人が増える。

低自立シニア層は、健康上の課題を抱えている人が4 割程度含まれる。生活の自立度が低い人が多いため、睡眠・運動・食事など、生活における未充足点が見受けられる。

 

 

 


 

⓪調査研究の目的 ← │ → ②自立シニアと低自立シニアの比較

 


本事業は、公益財団法人日本財団の2024年度助成プログラムを受けて実施しました。
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