88歳のお誕生会
横浜の同じマンションに住む「お友達第3号」のHさんは、一人暮らし。
子どものいないHさんご夫婦ですが、93歳のご主人は、現在老人ホームに入居中です。
Hさんの88歳の誕生日が間近になった頃、
「めでたいこの日を、一緒にお祝いしたい」と申し出ましたら、「天ぷらが食べたい」とおっしゃいます。
早速お店を予約して出かけ、88歳のお祝いの食事会をいたしました。
毎月1回のお出かけイベント
Hさんは、週4日リハビリテーションに通っています。
脊髄の手術をしたため、下肢のしびれが取れず、ふだんは杖をついての歩行です 。
リハビリのない日は、誰とも会わず、一人テレビを見て過ごすのだそう。
それで、月に1回は何かしら楽しいイベントを考えては、私からお誘いしています。
Hさんは、それをいつも楽しみにしてくださっています。
私も、「どんなイベントが喜ばれるかしら?」と企画するのが毎月の楽しみです。
水陸両用バスで横浜を巡る
あるときは、水陸両用バスに乗り込みました。
ガラス窓がない車両で、横浜の街と海の中を走る(!)という人気の観光バスです。
あいにく当日は土砂降りの雨でしたが、支給されたビニールのレインコートを着て乗り込みました。
ガイド付きでしばらく街中を走り、いよいよスロープを使って海にスプラッシュ!
Hさんはまるで子どものように立ち上がり、好奇の目であちこちを見回していました。
空を走るゴンドラに乗る
あるときは、桜木町駅前に新しくできたゴンドラに乗りに行きました 。
JR桜木町駅と新港ふ頭を結ぶロープウェイ「YOKOHAMA AIR CABIN(ヨコハマエアーキャビン)」です。
80を過ぎたおばあさん2人で乗りに行ったら、スタッフがゴンドラを止めて安全に乗車させてくれました。
「こんなばあさん 2人で、ゴンドラに乗るなんておかしいわね」 と笑い合いながら、空からの風景を楽しみました。
うなぎで暑気払い
あるときは、暑気払いにうなぎを食べに行きました。
ふだんは新聞のチラシを細かくチェックして、バスに乗るのも厭わずにお買い得品を買い出しに行く Hさんです。
何千円もするうなぎを食べにいくお誘いはどうかしら?と一瞬ためらわれましたが、伺ってみました。
Hさん曰く「ときにはこんな贅沢をしないと、顔が悪くなる」と。
教えられることの多い先輩です。
友だちと街を知る・遊ぶ喜び
あるときは、 Hさんが生まれ育ったこの地の名所を案内してくださることもありました。
毎月Hさんと一緒にあちらこちらへお出かけすることで、私もこの街の魅力を知るよい機会をもらいました。
横浜のマンションへ引っ越した当初の、近くに知人・友人がいないという不安は消し飛んでしまいました。
さて、来月はどんなイベントにしましょうか?