グランドピアノを表舞台に!【50代リフォーム:94】

音楽を趣味とするご主人と、音楽教室のピアノの先生である奥様。実家からグランドピアノを移すことをきっかけに、マンションの部屋のリフォームを決意。いままでは小さな部屋にピアノを置き、遠慮がちに弾いていましたが、ピアノをリビングという表舞台に出すことにより、2人で音楽を楽しむ空間をつくり出しました。

3LDKから1LDK+ウォークインクローゼットへリフォームした後は、広々としたリビングでピアノの連弾をしたり、夫婦で音楽を楽しむ時間が増えたということです。オーディオも趣味であるご主人は、長年の夢であった大きなスピーカーを置き、新たな生活を楽しんでいます。

また、訪問客も増え、使い勝手のよくなったキッチンで奥様が料理の腕をふるう機会も多くなりました。時間と空間のゆとりができたこれからが楽しみです。


■設計のポイント

●防音室としてのリビング

リビングを防音室とするために、床を浮床とし、室内側にもサッシをつけて二重サッシとしました。ドアはレッスン室を想像させないよう、リビングのドアとして違和感のない防音ドアとしました。配線のしやすいオーディオ用の収納棚、楽譜やレコードを収納する棚なども、あわせてリビングダイニングに設計しました。いままでピアノ室として使っていた玄関脇の洋室は、ウォークインクローゼットとし、布団、夫婦の衣類などをまとめて収納しています。

●収納スペースの拡充

寝室にある奥行の深い物入れは、ご主人の書斎コーナーに変更しました。
料理好きの奥様のためには、キッチンの広さと機能を充実させました。
飾り棚はオーディオセットを組み込み、照明付きの飾り棚にはいままでしまっていたものを飾れるようにしました。また、壁一杯につくった本棚は、楽譜や趣味の本などの大きさに合わせて棚を仕上げ、美しく収納することができました。
玄関にあった低い収納は、天井いっぱいにまで広げて、収納力をアップしました。

収納次第でスッキリ生活

●吸音効果のある床材

床材は吸音効果があり、色柄も豊富になったタイルカーペットにしました。部分的に取り替えがしやすいタイルカーペットは、マンションリフォームに適した仕上げ材といえます。

入れたくない、出したくない…音


リフォーム事例【集合住宅】3LDK→1LDK+ウォークインクロゼット

家族構成:夫妻(50代)
工事面積:60㎡
構  造:鉄筋コンクリート造12階建ての10階
所在地 :東京都
工事内容:間取り変更、内装工事、防音工事、システムキッチン/洗面、電気工事(照明・コンセント)、家具工事


※事例:エス・オウ設計事務所
※写真はイメージです。
吉田紗栄子、寺林成子著『50代リフォーム 素敵に自分流』(財団法人 経済調査会)より
PHOTO©dkey /amanaimages
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