『French in Style フランスマダムから学んだ最上級の女になる秘訣』

アリ・セス・コーエンの写真集『Advanced Style 』の発表以来、素敵なシニアマダムたちのファッションや人生の楽しみ方に注目が集まっています。ロールモデルとして彼女たちに憧れる、若い女性も増えました。人生の先輩である女性たちが、自らの行動で「歳を重ねることは怖くない」と、Good Over 50’sの我々に教えてくれているからでしょう。

本書は、ヨーロッパに住む著者が、フランスやモナコで出会ってきたフランス人女性のなかから、彼女自身が大きな影響を受けてきた友人たちの生き方を紹介しています。登場するのは、実にさまざまな年代の女性たち。

そのなかには、著者の義母ジョゼット90歳もいます。「女は赤よ」「赤い口紅をつけなさい」と、著者にアドバイスするジョゼットは、スリットの入ったスカートに赤い口紅、ハイヒール。大人の女性であることを楽しんでいます。

ほかにも「しわの数だけ、私は戦ってきたわ」というアナリーセ78歳、「ひとつ歳をとったら、ひとつ露出を増やしなさい」というアーレット73歳。ひとと違っていてあたりまえという、自由な文化や環境が育んだ彼女たちの個性や考え方は、実に成熟しています。

いくつになっても可愛らしさや若さだけを追い求め、その規定から外れると「年甲斐もなく」とか「もうxx歳なんだから」と年齢を枠組にして押し込めようとする日本の文化や習慣との違いは、エイジングの捉え方にも顕著です。

ときには、「20代、30代に着ていた服はいますぐ捨てなさい」という、若さにしがみついている女性の気持ちを、ばさっと切り捨てるアドバイスもあり、読んでいてはっと気付かされることが多々あります。

 

書名:『フランスマダムから学んだ最上級の女になる秘訣』
著者:畑中由利江
出版社:CCCメディアハウス
価格:¥1,500(税別)
ISBN:978-4-484-15202-8 C0095

ひとつ年をとったら、ひとつ露出を増やしなさい。疲れたときには赤い肉と赤ワイン。気分が乗らない朝にはシャンパンで顔を洗う。恋に恋したらダメ、男に恋しなさい……人生を謳歌するフランスのマダムたち。年齢を重ねるほどに輝く、彼女たちの生き方を紹介します。

 

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