見落としがちな外廻り【50代リフォーム:71】

一戸建てのリフォームをする場合、外廻りのことも一度は考えてみることをおすすめします。

ちょっとした気配りで将来の生活がしやすくなると思うからです。高齢になって身体機能が落ちてくると、「自宅から外に出やすいかどうか」が暮らしの安全の重要なポイントになります。

急勾配のスロープは危険

50代のうちに、
家のフロアレベルから外に出るまでの間にどんな段差があるか、
自宅と道路面との高低差はどうなっているか、
段差があればどう解消するか、
を考えておけば、必要になったときに慌てずに済みます。玄関だけが出入口ではないので、縁側や居間からの出入りも考え、便利な場所を考えてみましょう。

エアコンの室外機の位置、物置、外流しなど、外には意外といろいろな物があります。何気なく空いている場所に置くのではなく、道路に出るルートを確保できるかどうかをチェックしながら配置してください。地震や火災などが起こった場合の避難ルートと考えれば、いまから整備しておくのも悪くありません。また、防犯対策を施しておくことも考えてみましょう。

狙われる前に防犯対策

車いすでも使いやすい駐車スペースにするには、下図を参考にしてください。

最近では車いす対応の車種が増え、横からの乗り降りに加えて、後部からスロープやリフトを使って乗り降りするものも多く見られます。その場合は、前後のスペースに余裕をみます。防水コンセント、水栓を近くに用意すると、自動車だけでなく、車いすのタイヤ掃除のときにも役立ちます。

ガーデニングの配置を考えるにしても、このような見方をすることで、樹木の位置や花壇などの考え方が変わるかもしれません。

腰をかがめての作業がつらくなってきたら、地面から30〜40㎝上げて花壇を造るとガーデニングが楽しめます。レイズドベッド(縁をレンガや石で囲い、床面を高くした花壇のこと)は、車いすの方でもガーデニングが楽しめます。DIYショップなどでさまざまなタイプのレイズドベッドも販売されています。

水道は埋め込み式ではなく、手が届きやすいよう、立ち上げ式の水栓を設けるとよいでしょう。流しを使いやすい高さに上げて喜ばれたことがあります。

玄関横の手洗い

吉田紗栄子、寺林成子著『50代リフォーム 素敵に自分流』(財団法人 経済調査会)より
PHOTO© a_collection/amanaimages
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