健やかに年を重ねていくには、食事はますます重要なテーマになってきますが、反比例するように年とともに食事づくりが負担になってくるものです。
キッチンと食事の場を一緒にして労力を省くというプランを、50代リフォームでは考えてみてもよいと思います。だんだん重いものが持ちにくくなり、こぼしたりすることも多くなりますので、動線が短く、配膳の手間が省けるメリットは大きいと思います。
料理をするパートナーに話しかけたり手伝ったりと、夫婦がコミュニケーションをとるには、ダイニングキッチンというスタイルはおすすめです。デザインのよいキッチンセットが多く出てきていますので、好みのスタイルにすることが可能です。
ダイニングキッチンで特に重要なのが仕上げ材です。火気を使用するため、燃えにくい材料を使う必要があります。床、壁、天井の材料は、建築基準法によって定められた防火性能基準に合格したものを使っているか、工務店に確認しましょう。
壁や天井に木を使いたければ、キッチンとダイニングの間に、天井から50㎝以上の垂れ壁(下がり壁)が必要です。念のため、ガス漏れ警報器や自動消火装置をつけておくと安心です。
また、ダイニングキッチンは臭いがこもりがち。ゴミの置き場所とゴミ出し方法はよく考えてプランします。ゴミ出しの動線を考えると、外とのつながりのあるプランが望まれます。換気扇のフードはできるだけ間口の広いものを選びたいものです。
●キッチンとダイニングテーブルを一体化した例
調理をしながらテーブルに配膳していける便利なダイニングキッチン。丸テーブルは人数の変化に対応しやすく、車いすも入りやすいのでおすすめ。
●食卓寸法
●食卓廻りに必要な寸法