垂直移動で生活の幅を広げる【50代リフォーム㊸】

高齢になって身体機能が衰えてくると、自宅から外に出られるか出られないかが、生活していく上で重要なポイントになります。気軽に外出ができれば、日々の暮らしに変化が出てきますし、運動不足も防げます。外の刺激を受けることで、脳の働きも活性化します。

50代のうちに、
・家から外に出るまでの間にどんな段差があるか
・自宅と道路面との高低差はどうなっているのか
・段差があればどう解消するか
を、再認識しておきましょう。

玄関と道路に1m以上の高低差があってスロープがとれない場合は、段差解消機を設置できるように、スペースの確保やコンセントをつけておくことも忘れないようにしましょう。

福祉用具/段差解消機・リフト【50代リフォーム⑧】

上下階の移動も大きな障害になります。階段の上がり下りがきつくなってくると、1、2階が分断されて、生活空間が狭まってしまいます。垂直移動のエレベーターは、生活空間を広げてくれます。二世帯住宅の場合、エレベーターを設置すれば、日当たりも眺めもよく、音も静かな2階に、親世帯を持っていくこともできます。

ホームエレベーターの価格はずいぶん安くなってきたので、「贅沢品」ではなく「便利品」と考えて、取り入れることも考えてみましょう。

リフォームだから、エレベーターが設置できないということはありません。押入や収納、吹き抜けや納戸など、「スペースのへそくり」さえあれば、増築しなくても設置できます。

●垂直移動にはこんな方法もある

・2方向出入りのできるエレベーター
2方向出入りのできるエレベーターを使えば、地盤面から1階へ、そして2階、3階へと直接行くことができる。

・車庫にエレベーターをつけた例

吉田紗栄子、寺林成子著『50代リフォーム 素敵に自分流』(財団法人 経済調査会)より
PHOTO©AID /amanaimages
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