自然光をどう採り入れるか【50代リフォーム㉙】

長年住まいづくりに携わってきましたが、「全体的に暗い部屋がいい」と言われたことはありません。「できるだけ自然光で明るくしたい」と皆さん望まれます。

自然光を欲するのは、人間としてというよりも、生物としての生理的欲求です。明るい部屋は気分も明るくしてくれます。また、自然光がたくさん入れば、暖房費の節約にもつながります。しかし一方で、直射日光や暑い日差しは制限する必要があります。

自然光は入れたいけれど、直射日光は遮りたい。これは、間取りを考えると同時に、考えておかないと実現できません。

間取りが決まったら、窓の位置を見直し、大きさやガラスの種類を考えます。自然光がどうしても採りにくいようであれば、間取りそのものを変える可能性もあります。

マンションのような窓の位置や大きさが変えられないところでは、どの部屋を一番明るくしたいかを考え、それによって部屋の配置を決めます。

戸建て住宅では、窓の位置を変えたり増やしたりすることが可能です。同じ幅の窓でも高さを天井までに変えることで、明るい部屋に変えることができます。トップライト(天窓)をつけることができれば、十分な明るさが期待できます。ただし外壁や屋根が絡む工事は、費用も工期もかかります。

●光を採り入れるには

●光をコントロールするには

 

吉田紗栄子、寺林成子著『50代リフォーム 素敵に自分流』(財団法人 経済調査会)より
PHOTO©RYO /amanaimages
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