リフォームにあたっても、新築時と同様に、隣近所への挨拶はひと通り済ませてから工事を始めたいものです。
特に建材の搬入で道路をふさいだり、騒音を発生するような工事がある場合は、迷惑を及ぼす近隣に、業者と一緒に工程表を持って説明にまわり、了解を求めてから工事を開始します。なお、集合住宅の多くは、管理組合への事前の届け出が必要です。
工事に入る前に施工業者に確認をしておきたいのが、庭の樹木や芝生の扱いです。狭い庭に樹木が繁っている場合、搬入や作業がしにくいという理由で、知らぬ間に樹木が伐られたり芝生が荒らされたりということがあります。事前に樹木の対策も打ち合わせておきましょう。
工事に入ってからは職人さんとの上手な付き合い方を心得たいもの。いろいろな業種の職人さんが家の中に入ってきます。住みながらのリフォームだとストレスもありますが、考え方を変えれば、住まいが生まれ変わる現場を目の前で体験できる、またとない機会でもあります。
ただし、作業を見ていてイメージと違うと思っても、直接職人さんに注文をつけるのはトラブルのもと。気になる点はメモしておき、伝達経路を守って現場監督や設計者に伝えましょう。
職人さんが気持ちよく仕事ができる環境をつくってあげれば、それに応えて、手抜きのない丁寧な工事をしてくれるでしょう。
吉田紗栄子、寺林成子著『50代リフォーム 素敵に自分流』(財団法人 経済調査会)より
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