男は外で働き、女は家を守るという固定概念は過去のものとなり、働く女性も増加の一途をたどっていますが、男性が家事をすすんで引き受けるようになったかというと、これはまだ課題の残るテーマです。
定年後の夫が家に居る時間が増えたからといって、夫の家事への参加が一朝一夕に実現するとはとても思えません。しかし妻にも老いが忍び寄り、キッチンに立つことが困難になる日がいつか来るかもしれませんし、居間でごろごろしているばかりの夫たちが幸せとも思えません。
そこで、リフォームを考える際にはキッチンの仕様を、夫との共同作業型にするため、積極的にプランづくりに関わってもらいましょう。
いままでのキッチンのほとんどは、妻だけが作業をするということを前提に作られていますが、これは暗に夫をキッチンから追い出しているようなものです。
キッチンを「共同作業型」にするためには、たとえば天板の高さを90㎝(これは女性にとっても腰を曲げずに作業ができる快適な高さです)にしたり、通路の幅を広めにする方法も考えられます。
また、条件が許せば、日当たりのよい明るい空間にキッチンをもってくるというのも、「共同作業型」を成功させるコツです。