トイレだけのリフォームのつもりが、いざ工事を始めてみると、洗面所や浴室との位置関係がうまくいかなくなったり、寝室との距離が気になったりと、周辺とのバランスが気になってくることがあります。
リフォームを始める前に一度立ち止まって、住まい全体を見回してください。
将来の生活スタイルがある程度予測できる50代だからこそ、20〜30年先を見通した全体計画も可能ですし、必要にもなってくるのです。
全体計画さえ立てておけば、10年後にそれ以外のところをリフォームしたとしても、洗面所や浴室との問題も解決済みですので、無駄な出費をせずに済みます。「壊してつくる」のではなく、全体的な計画を立てて付加していく「足し算のリフォーム」でありたいものです。
高齢になると広さを確保したいのが、玄関、浴室、トイレ、洗面所、廊下、階段です。
さらに、
①リビング・ダイニング・キッチン
②トイレ・洗面所・浴室
③寝室(必須3点セット=寝室、水廻り、LDKをできるだけ同じフロアにまとめる)
の動線が短く、同じフロアにあるのが理想です。
予算の関係で何回かに分けてリフォームする場合も、将来使える広さや位置関係になるよう、全体計画を立ててから工事に入ることをおすすめします。
大規模な工事をするには、年齢も問題になってきます。60代ならまだ、頭の中で出来上がりを構築する力がありますし、粗大ゴミの片付けなどの力仕事もできますが、70代以降になるとどちらも難しくなります。リフォームは、体力との相談も大切なのです。